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注目店のキラーメニュー 日本焼肉 はせ川 表参道店

 
古今東西の名店が集まる表参道。メインストリートの喧騒から少し離れた先に、「日本焼肉 はせ川 表参道店」はあります。階段を下ると、大人の隠れ家と呼ぶにふさわしい暖色が和の趣を感じさせる、広々とした空間が広がります。
 

 
からだに優しくておいしい、
素材を引き立てる新感覚の焼肉

 
同店の醍醐味を味わえるのはコース料理。序盤は料理長・益田宜明さんの技術とセンスが映える、四季折々の懐石料理が並びます。中盤に差し掛かると“日本焼肉”の片鱗が徐々に明らかに。タンやハラミ、シャトーブリアンなど、厳選和牛の焼肉を堪能する時間が始まります。
 

 
「日本の各地に牛肉の名産地はありますが、地域によって気候や飼育環境はさまざま。そのため、牛肉の質が特に高まる、いわゆる“旬”は地域により異なります。そこで、当店ではその時期に最もうまい肉を全国各地から厳選して取り寄せています。冬から春にかけては、山形県の雪降り和牛尾花沢がおすすめ。サシが細かく、しっかりと旨味がありながらくどくないんです」と益田さん。“からだに優しい焼肉”と称するだけに、タレには風味の強いにんにくやごま油などを使わないこだわりよう。肉を前面に出す真っ向勝負は、日々食材と向き合い続けるからこそできるのです。
 
潔さに驚き、うまさに感動する、
日本料理と焼肉を極めた匠の逸品

 
献立に目を落とすと、ひときわ異彩を放つ「和牛のそば仕立て」の文字。これこそ“焼肉×日本料理”の粋を結集したキラーメニューです。「箸休めであってもお客様にお喜びいただけるよう、当店なりの遊び心を添えた一品です。厚さや幅、切り込みの入れ方、断ち切る繊維の方向によって全く異なる味わいになるのが、肉の奥深いところ。試作を重ねて、蕎麦らしさを感じる切り方にたどり着きました」。
 

 
細切りにされた牛内もも肉はつややかな口当たりで、密度の高い肉質は蕎麦の“コシ”を想起させます。そして、噛むほどに広がる肉の旨味。焼肉と日本料理の両分野を極めたからこそ生み出せる、ここでしか味わえない食体験です。
 
そして、コースの終盤を飾るのは、名物“変わり焼肉”の一皿「サーロイン 網焼きすき」。器には、肉が一切れのみ。潔いまでのキラーメニューに込められた狙いとは。「日本伝統のすき焼きから着想を得た、一枚でお客様を満足させる当店オリジナルメニューです。懐石料理や焼肉を味わっていただいた最後に、“牛一頭分”のおいしさをぜひご堪能ください」と益田さんは肉を網に乗せます。その焼き方は実に繊細。ぎりぎり火が入る低い温度で、じっくりと肉の旨味を引き出していきます。そこに割下をたらり。割り下が網に溶け出すと、醤油の香りがたちこめます。
 

 
「割下に使っている『ヤマサしょうゆ』は、駆け出しの頃から慣れ親しんできた、料理における“基本の基”。醤油本来の風味がしっかりありつつ、後味はすっきり。そんな潔い味わいが、肉そのもののおいしさを引き立ててくれます」。きれいに折りたたまれた肉はほどけるような柔らかさで、肉の層から溶け出す旨味と割下の優しい風味は、コースの終盤でもぺろりと食べられてしまう魅惑のおいしさです。
 
唯一無二のジャンルを
探求心をもって確立していく

 
食通からの熱い支持も納得のフルコースですが、その至福の時間を演出しているのは料理だけではないと益田さんは話します。
 

 
「食に華を添える店内空間は、当店のコンセプトに賛同いただいた職人の手で構築されています。肉を映えさせる陶器は陶芸アーティスト・内田鋼一さん、温かみのある土壁は左官職人・久住有生さんによるもの。私たち料理人は、世界的にも評価されるお二方が手がけた空間にふさわしい料理を提供し続けられるよう日々精進しています」。
 

 
その向上心は新たな挑戦を後押し。現在は、鍋セットや弁当など、様々なシーンに対応するテイクアウトやデリバリーを展開しています。益田さんをはじめとした料理人がその一箱に込めるのは、復興への想い。不安な日々であっても食べれば心が明るくなる、そんなひとときを届けているのです。
 
最後に、益田さんはどのような未来図を描いているのでしょうか。「“日本焼肉”という今までにないジャンルを掲げている以上、お客様は他では味わえないおいしさや食体験を求めています。その膨らんだ期待に応えるのは並大抵のことではありません。支持いただいている現状に満足することなく、食や芸術、自然などの様々な日本の伝統文化からヒントを得ながら、さらなる高みを目指していきたいです」。唯一無二だからこそ、自分自身が道をつくっていく。まだ見ぬ“日本焼肉の完成形”を追い求めて、益田さんは肉と向き合い続けます。
 

 
 
肉の知識と匠の技術を掛け合わせた
遊び心あふれる人気メニュー

 
メニュー名:和牛のそば仕立て
 

 
和牛の内もも肉を蕎麦に見立てた一品。つゆが甘さ控えめですっきりとした味わいで、箸休めだけでなく夏には前菜としても提供される汎用性も魅力です。
 
①細切りにした牛内もも肉を器に入れ、小葱、みょうがを盛り付けます。つゆを土瓶で、薬味を別皿で添えて提供します。
②器につゆをかけ、お好みで薬味とともにお召し上がりください。
 

 
 
たった一枚で思い知らされる
牛肉のもつ芳醇なおいしさ

 
メニュー名:サーロイン 網焼きすき
 
焼肉の花形部位であるサーロインの新たな魅力に気付かされるキラーメニュー。サーロインは低温でじっくり焼き上げることで、とろけるような食感を引き出しています。
 

 
①薄切りにして余分な脂身を取り除いたサーロインを焼き網に乗せます。割り下を肉に適量かけて、低温でじっくり火を入れていきます。
②片面に焼き色が付いたら完成です。卵とタレにからめてお召し上がりください。
 

 
 
【店舗紹介】
日本焼肉 はせ川 表参道店

 

 
〒107-0062
東京都港区南青山3-15-9 MINOWA表参道ビルB1
〔月~金〕17:00〜24:00(L.O.23:30)
〔土・日・祝〕【ランチ】11:30~16:00【ディナー】16:00~24:00(L.O. 23:00)
※不定休日あり
https://www.nihonyakiniku-hasegawa.com
 
【益田宜明氏プロフィール】
 

 
1974年生まれ。神奈川県出身。18歳で和食の世界に入り、伊豆の旅館や銀座の日本料理店、南青山の会員制日本料理店などを経て、現在は「日本焼肉 はせ川 表参道店」の料理長として活躍。磨き上げられた日本料理の技法と美的感覚、尽きることのない肉への好奇心を土台に、新たな焼肉の可能性を日々追求している。