南作品をもとに多田先生が考えた沢山のデザインの中からひとつ選びます。どのデザインも魅力的で迷ってしまいますね。決まった方から先生に石に転写してもらいます。

彫り方のお手本を見せてもらいます。「ひとつの線を一気にやろうとせず、彫刻刀を安定させて、先に彫った線をたどるように少しづつ彫っていく。アイスクリームをすくう感じで。」と先生。

皆さんそれぞれ選んだデザインを掘り進めていきます。モチーフの輪郭ははっきりと彫ることがコツ。意図的に彫り残す部分や、背景に調子をつくるとオリジナリティが出るそう。

「ひとつのブロックが完成してから次のブロックへ。」という先生の教えを忠実に守り、着実に掘り進める方。鳥のくちばしも繊細に彫り出されており、とてもはじめてとは思えません。

最後は先生にチェック＆手直しをしてもらい、完成です。
版画用インクをローラーでつけることで、まるで版画作品のような味わいに。ひとつ刷りあがるたびに歓声があがります。

同じデザインでも、色の反転や、背景の調子が変わるだけで雰囲気が違う仕上がりになるのが面白いところ。細かい部分に個性が光る、世界にたったひとつのスタンプができました。