1*おいしさのヒミツ2*しょうゆの魅力3*しょうゆの上手な利用法
  3*しょうゆの上手な利用法
しょうゆが持つたくさんの風味や効果を上手く利用すれば、いつもの料理をもっとおい
しくすることもできます。覚えておくと便利な使い方の工夫や、おいしいしょうゆの見
分け方をご紹介します。
つける・かける漬け込む焼く・炒める煮込む見分け方豆知識



そのまま食べたら生臭さが気になる魚が、しょうゆをかけるだけでおいしく変身します。これはしょうゆに含まれる多くの香気成分のいくつかが生魚の臭みを消す、香辛料的な働きをもっているためです。また、魚の持ち味をより生かすため、昆布しょうゆや土佐しょうゆのように、魚の種類や鮮度にあわせてしょうゆに少し手を加えることもあります。
ところで、料理には、調味料がよく浸透しているほうがおいしい場合と、調味料が表面にとどまっているほうがおいしい場合があります。調味料が表面にとどまっている代表例がさしみや天ぷら。これらは噛んで飲み込むまでの間に、口当たりも味もはっきりと違う食品と調味料とが口の中で混じり合い、一口ごとに味が変化する過程を楽しめます。味にアクセントをつける卓上しょうゆの役割は見逃せません。


漬け物は、塩蔵品としてだけでなく、生鮮時とは違う味、香り、歯切れなどを楽しむ「香の物」。福神漬けや松前漬けに代表されるしょうゆ漬けは、こくのある風味があり、ご飯のおかずや酒の肴にも最適。しょうゆには、食塩だけでなく、アルコールなど浸透作用の強い成分が様々含まれており、同じ濃度の食塩水よりも、水分を引き出す効果が高く、材料を引き締めます。
しょうゆ漬けにするときには、漬け汁に隠し味程度の酒、みりんを加えると、味がまるくなります。さらにだし昆布、赤とうがらしを加えると風味が高まります。材料を押しつけてかぶる程度に漬け汁を入れ、数日間おくと、しょうゆのうま味が材料にしみ込んで、おいしいしょうゆ漬けが出来上がります。
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しょうゆの焦げた芳ばしい香りは、こんがり焼けたキツネ色とともに、まず最初に料理の「おいしさ」を伝えてくれます。これは、加熱によってしょうゆの中のアミノ酸と糖が「アミノ・カルボニル反応」という変化を起こし、芳ばしいキツネ色の「メラノイジン」という色素が出来るためです。この芳ばしさを上手に利用したのが、「照り焼き」。うなぎ等の「蒲焼き」も照り焼きの一種で、いずれもしょうゆの芳ばしい風味が生かされている料理です。
魚を焼くとき、鮮度のよいものは塩焼きにすることが多く、やや鮮度の落ちたもの、あるいはうま味が少ない魚では、しょうゆやみりんの力を借りてつけ焼きにします。焼き物は水を加えない調理法で、焼くにしたがい身が引き締まり、うま味を増すことから、調理にはそれなりの強さが求められます。それに応えられるのはこいくちしょうゆだと言えます。
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煮物など、時間をかけて煮込むのは、しょうゆの風味を材料に浸透させるためで、アルコール分など浸透作用の強い成分が含まれているしょうゆは、同じ濃度の食塩水よりも味がよくしみます。日本料理では、「甘辛く」など、しょうゆの個性を全面にだしてからみつけるように煮上げる料理には<こいくち>、素材の滋味や色彩を大事にしたいときは<うすくち>と使い分けます。
調味料を入れるのにちょうど良いタイミングは、材料が目的の煮え加減に仕上がる前に、ちょうど良い味加減になるような時期。一般的に、柔らかくてすぐ火が通る素材を煮るときには、あらかじめ煮汁を温めておいたところに材料を入れます。一方、かたい材料の場合、だし汁あるいは水で、材料を半ば煮てやわらげ、そこに順次加えていきます。調味料を順次加えていく場合、俗に、サ(砂糖)シ(塩)ス(酢)セ(醤油)ソ(味噌)の順が良いといわれています。
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おいしいしょうゆを見分ける方法として、しょうゆのおいしさに深く関係している「色」「香り」「味」の3要素が揃っているかをみてみましょう。
光に透かしてみて、赤みが強く、透明感があるかを確かめます。
香りを深く吸い込んでも、いやなにおいがしないのがよいしょうゆの特徴です。
よいしょうゆは後味がしつくこくなく、さっぱりとしたおいしさが広がります。
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料理をする時、「サシスセソ」<サ(砂糖)シ(塩)ス(酢)セ(醤油)ソ(味噌)>の順で調味料を加えると、おいしく仕上がると言われています。
「砂糖→塩」の理由
砂糖と塩では塩の方が早くしみ込む性質があり、塩を先に加えてしまうと砂糖がしみ込みにくくなってしまいます。そこで、砂糖を先に加え、それがしみたところに塩を加えます。塩が少量の場合は、砂糖と同時に加えてもかまいません。
「砂糖・塩→酢・しょうゆ・味噌」の理由
成分が揮発しやすい酢、香りを生かしたいしょうゆと味噌は、後回しにすることで加熱時間が短くなり、香りが逃げにくくなります。もし先に加えて煮る場合も、少量残しておいて火を止める直前に加えると、加熱で逃げてしまった風味を取り戻すことができます。
調味料は、材料の上に直接かけると、まだらにしみたりその部分だけ固くなったりします。鍋をかたむけて、たまった煮汁に調味料を加え、すぐ全体にまわし広げるようにするとよいでしょう。


万能調味料のしょうゆを一滴足すことで、ぐっと素材が生きてくる料理がたくさんあります。
・手作りマヨネーズにしょうゆを一滴落とすと、卵の生臭みが消えておいしくなります。
・だし汁がおいしくとれたかどうかをみるときは、しょうゆを一滴入れて味見するとよくわかります。
・バターライスに少量のしょうゆを加えると、風味がでておいしくなります。
・ドレッシングにしょうゆを一滴加えるだけで、味がまるくなりおいしさが引き立ちます。
・カレーの仕上げにしょうゆを一滴いれると、味に深みがでます。
・番茶にしょうゆを一滴落とすと香りが増し、すっきりした味わいになります。
・アイスクリームにしょうゆを一滴落とすと、甘味が増し、後味がさっぱりするので食べやすくなります。
 
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