TRAB

はじめに / 特長 / 効能・効果 / 測定原理/臨床的有用性/包装単位・製品コード / 主要文献

はじめに
 TSHレセプター抗体は、甲状腺膜細胞上のTSHレセプターに対する自己抗体であり、その測定はバセドウ病の鑑別診断および治療経過観察に有用であると言われています。
 TSHレセプター抗体の測定にはラジオ・レセプター・アッセイ法(RRA法)が用いられています。従来のRRA法では、ブタ由来のTSHレセプターを使用していました。
 DYNOtest TRAb Human キット「ヤマサ」は日本で初めての、ヒトTSHレセプターを用いたRRA法として体外診断用医薬品の承認を取得しました。また、レセプターを試験管に固相化しており、B/F分離が容易で、大量の検体処理にも適した測定法です。


特長
・TRAbが実際に結合するヒトTSHレセプターを使用しており、より的確にTRAbを測定できます。
・ヒトTSHレセプターは培養細胞による精製リコンビナント蛋白質であるため、品質が安定しており、ロット間差は最小限です。また、検体中の抗TPO抗体、抗TG抗体の影響をうけません。
・抗TSH抗体によって内在性TSHを抑制しています。
・2ステップアッセイのため、検体中の抗TSH抗体の影響を受けません。
・W/O基準で設定したヒト抗体を標準液に使用、TSHレセプター抗体を濃度(IU/L)で表示します。


効能・効果
血清中のTSHレセプター抗体の測定


測定原理
本キットはリコンビナント・ヒトTSHレセプターを固相した試験管を用いる、2ステップRRA法です。
レセプター固相試験に抗TSH抗体存在下で血清を加えることで、内在性TSHの影響を受けずにTSHレセプターと結合します。洗浄後、125I標識TSHを加えることで、TRAbとの競合的な結合が起きます。すなわち、検体中のTRAb量が多いほど、試験管の放射能量(cpm)は低くなります。
TRAB原理


臨床的有用性
(1)ブタ由来TSHレセプター使用RRA法との比較
未治療バセドウ病86例と健常成人282例について、Brahms社のブタTSHレセプター使用のTRAb測定系と測定結果を比較したところ、ヒトTSHレセプターを用いた方が診断効率が著しく向上することが明かとなりました。
TRABROC
(2)甲状腺疾患患者のTRAb値分布
バセドウ病での未治療、治療中および寛解した患者、および他の甲状腺疾患患者血清中のTRAb濃度を測定した結果、TRAbは未治療および治療中のバセドウ病患者において有意に高値を示しました。(カットオフ値は1.0IU/Lを適用しています)
TRAB臨床

包装単位・製品コード
1キット 100テスト用
製品コード:YSI-7773


主要文献
1. Costagliola S.. et al.: J. Clin. Endcrinol. Metab. 84:90,1999
2. Michelangeli V. et al.: Thyroid 8:119,1998
3. 小森 明日香他 医学と薬学 46:563, 2001
4. 吉村 弘他 医学と薬学 47:127, 2002
5 笠木 寛治他 医学と薬学 47:305, 2002
6 深田 修司他 医学と薬学 47:315, 2002