| 社長からのメッセージ |
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最近、面接に来る学生のみなさんを見ていると「こういう仕事をしたい」「自分のこんな面を活かしたい」という明確な志望を持っている人が少ないですね。はっきり主張するのをはばかる気持ちでもあるのでしょうか。「与えられた仕事を一生懸命やります」などと言う人が多い。それがやる気や意欲を伝える最適な言葉だと考えているのかもしれませんが。
たいていの人は、入社したあとの自分の姿を具体的にイメージしていないようです。もっともこれは日本の風土にも一因があるのでしょう。日本人は自分が何者であるかをはっきり表現しません。「職業は?」と訊かれて「会社員です」などと言う。アメリカ人は経理に配属されていれば、Accountant、工場ならProduction Manager、研究所なら例えばChemistなど具体的な職務をいうのが、普通です。それだけ自分はその仕事のプロであるという自負心をもっている現れといえます。私ならPresidentだと言うよりSoy Sauce Manufacturer(醤油製造業者)だと言います。
職業を持つということは、ある組織に属することではなく、自分の仕事を持つことです。そして専門性を高めることで自分の価値も高めていく。専門性とは組織に属するものではありません。最終的には個人に帰属するものです。それを培っていない人は、いざ組織を離れたとき、「はて、自分は何だったんだろう」と考え込んでしまう。アイデンティティーを確立していないからです。
これからの若い人たちは、どの会社に入るかという前に、自分が何をするのかを明確に意識して、それにふさわしい会社を選んで欲しい。「何でもやります」「何でもできます」というのは、やはり無理がありますよ。適性というのは必ずあるわけですから。この道に進んで、こういう風に専門性を高めていくといった具合に、将来の自分の姿をイメージするくらいの意識を持って社会に出てもらいたいですね。 |
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醤油というのは食品の中でも基本素材的な性格が強い。ですからじつにさまざまな食品の中に使われています。醤油が活用される領域は、これから増えることはあっても減ることはないでしょう。
そうした、いわば万能の基礎調味料である醤油の活用範囲をどんどん拡げていく。つまり用途開発を積極的に行う。それがこれからの当社の事業において何よりも重要になるでしょう。既存のお得意様だけを守っていたのでは、そうした活動はできません。新しいお客様に対し、醤油の新しい使い方をどんどん提案していくことが大事です。
いま惣菜類を作って売るベンダーが急成長しています。また、居酒屋チェーンも流行っています。当社ではいちはやくそうした新しいお客様と接触し、醤油を活かした新しい商品やメニューを提案し、信頼関係を作ってきました。そうしたお客様は大きく発展してから営業活動をしても、なかなか相手にはしてもらえません。事業がまだ小さいうちから新商品やメニューの相談などに乗り、その経営をお手伝いする、そうしてはじめて強い関係ができる。それには時代の変化を読み取り、この産業が伸びそうだと予見できる感覚も必要になります。
そうやって自らお客様を開拓し、いくつかの業界のエキスパートになれば、それはつまり専門性を高めたということになります。自分の仕事を持ったということになるのです。 |
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人権というのは法律で守られています。しかし“企業権”は守られていない。企業は自ら社会に存在価値を認めてもらい、はじめて生きていかれるのです。
当社が創業以来めざしてきたものは、まさにそうした社会的な存在価値を高めることです。「ヤマサの醤油があるからこの料理ができる」「ヤマサの醤油でなければこの商品は作れない」と思ってもらえる企業になること。当社のいう社会への貢献とはそういうことであり、そこに当社の成長への原動力があります。
そうした価値を作っていくのが当社の社員であることは言うまでもありません。当社が守り育ててきた品質を維持向上させながら、時代の要請に合った活かし方を発展していく。社会が求める価値と、当社が提供する価値とがピッタリと適合したとき、当社の発展は約束されます。それは当社の社員自らが社会的な価値を持ったということに他なりません。学生の皆さんもぜひ、自らの“存在価値”をしっかりと見つめて社会に出て欲しいですね。 |